2024.05.01
虫歯
歯が黒くなっていると虫歯を疑う方も多いかもしれませんが、実は虫歯以外にも歯が黒くなる原因には着色汚れや歯石をはじめ、さまざまなものがあります。
そのため、まずは歯が黒くなった原因を把握したうえで、どのような治療や対策をすべきかを考えることが大切です。
この記事では、歯が黒くなる原因や治療法、虫歯で歯が黒くなった場合の進行度などについて解説します。
Contents
歯の黒い点や穴は、虫歯の可能性があります。
歯石や着色汚れをはじめ、虫歯以外の原因もありますが、もし虫歯の場合には歯が黒くなって見えるころには、ある程度進行している可能性が高いです。
そのため、自分で判断するのではなく、早急に歯医者を受診した方がよいでしょう。
歯のなかでも、以下の場所は黒くなりやすいです。
歯の溝には食べかすや汚れがたまりやすく、歯ブラシが届きにくい場所でもあるため、虫歯によって歯が黒くなりやすい部分です。
とくに奥歯や上の歯は磨き残しをしやすいため、虫歯のリスクが高まりやすいため、注意しましょう。
虫歯を治療して被せ物をしている場合には、被せ物と歯の境目が黒くなることがあります。
とくに、金属の被せ物を長い間使用していると、成分の影響によって歯が黒くなることが考えられます。
しかし、被せ物と歯の境目が虫歯になった結果、歯が黒くなっているケースもあるため、一度歯医者を受診することがおすすめです。
歯と歯ぐきの境目にできた歯石は、血液が混ざることや細菌の影響によって黒く見えることがあります。
ただし、磨き残しによって虫歯になりやすい部分でもあるため、虫歯が原因となっているケースもあるでしょう。
歯が黒くなる原因としては、以下の4つが考えられます。
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
歯が黒くなった場合、もっとも疑われることが多い原因は虫歯です。
虫歯とは、虫歯菌によって歯の表面にあるエナメル質が溶かされた状態を指します。
通常、虫歯菌によって歯の表面が溶かされると、唾液の歯を修復するはたらきが作用しますが、修復が間に合わないと歯に穴が空いてしまいます。
虫歯によってできた穴に着色が起こることで歯が黒くなります。
着色汚れとは、コーヒーやワインなどを口に含んだ際に、色が歯に付着してできた汚れです。
歯の溝や虫歯でできた穴など、凹凸部分は着色汚れができやすいです。
とくに、子どもの歯には着色汚れが起きやすいため、丁寧にケアしてあげましょう。
歯石は、通常であれば白色ですが、歯石に血液が混ざると黒くなることがあります。
歯石が歯についている場合、虫歯や歯周病などの原因となるため、色に関係なく除去する必要があります。
黒い歯石が発見されたということは、歯磨きで歯石が取り除けていないと考えられるため、歯医者でクリーニングしてもらうとよいでしょう。
歯の神経が死んでしまうと、歯が黒くなる原因になります。
虫歯の場合、歯の一部が黒くなりますが、歯の神経が死んでいる場合には、歯全体が黒くなる点が特徴です。
ただし、歯の神経を除去する治療を行うと、歯が黒くなることがあるため、治療歴がある方であれば問題ないケースもあります。
ここまで歯が黒くなる原因について解説しましたが、次に歯が黒くなる原因ごとの治療法を見ていきましょう。
虫歯が原因の場合には、虫歯の進行度に応じた治療が必要となります。
初期虫歯であれば、歯のクリーニングやフッ素の塗布を行い、経過観察する治療になることもあります。
一方、虫歯が進行している場合は、虫歯の部分を除去して詰め物や被せ物をする治療を行います。
虫歯が歯の神経まで到達していれば、神経を除去する必要があるでしょう。
着色汚れが原因の場合には、歯のクリーニングで汚れを除去する治療ができます。
もし、クリーニングだけで歯の着色が落ちなければ、ホワイトニングをするとさらに効果的です。
歯石が原因の場合には、歯石を除去するためのクリーニングを行います。
歯石の除去は、キュレットという針状の器具で削るような治療になります。
それでも難しい場合には、歯肉を切開する方法で歯石を除去する治療を行うことが可能です。
歯の神経が死んでしまったことが原因の場合には、クラウンという白い被せ物をする治療を行います。
また、歯にホワイトニング剤を注入し、歯の着色成分を分解することで、歯の色を改善する治療(ウォーキングブリーチ)を行う場合もあります。
虫歯によって歯が黒くなる場合、主に以下のような進行度が考えられます。
初期虫歯であれば、歯の黒い部分は小さな点くらいの大きさですが、虫歯が進行して象牙質まで到達すると黒い部分が大きくなります。
虫歯の治療は早い方がもとに戻りやすいため、歯が黒くなっていることを見つけたら、早急に歯医者を受診しましょう。
最後に、黒い虫歯に関するよくある質問と回答について見ていきましょう。
虫歯で歯が黒くなってしまっていると、自分では治せません。
初期虫歯であれば、丁寧な歯磨きやフッ素の塗布などにより自然治癒するケースもありますが、歯が黒くなるまで進行していると自然治癒は難しいです。
かならず歯医者を受診するようにしましょう。
歯が黒くなっている原因が着色汚れの場合には、治さなくても問題はないでしょう。
しかし、歯の色は見た目の印象を左右するため、ホワイトニングなどできれいにするのもおすすめです。
治療が必要かどうかは、歯が黒くなっている原因によります。
たとえば、ただの着色汚れであれば治療をしなくても問題ありませんが、虫歯が原因でまだ自覚症状が出ていないのであれば、早急に治療をすべきです。
ただし、自分で原因を確認するのは難しいため、まずは歯医者を受診してみましょう。
虫歯かもしれないと思いつつ、なかなか歯医者に行けていない方も多いのではないでしょうか。
自覚症状が表れる前に早期発見するのがベストではありますが、歯科を受診する方の多くは痛みが表れていることがほとんどです。
そのため、虫歯に痛みがあっても手遅れということはまったくありません。
痛みが出て間もない時期であれば、それほど進行しておらず、すぐに治療を済ませられるケースがほとんどです。
一方、痛みを放置しておくとどんどん進行してしまい、最悪の場合は抜歯することになってしまいます。
虫歯の治療は、とにかく早い段階で歯科を受診することが大切です。
まずはお気軽にお問い合わせください。