
2024.02.20
虫歯
「虫歯を放置するとどうなるのか」気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、虫歯を放置することで起こりうる病気について解説します。
また、すぐ病院に行けない時の対処方法や、予防方法についてもお伝えしますので、ご自身の大切な歯を守るためにも、参考にしてみてください。
Contents
虫歯を放置して進行すると、痛みだけでなく、体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
虫歯を放置すると以下の症状が起こります。
一つずつ詳細をみていきましょう。
虫歯が進行すると、歯の表面が露出し、痛みが出ます。
初期は表面に力が加わると痛みにつながりますが、進行すると常に痛みを感じる状態になります。
さらに、冷たいものや温かいものでも、刺激を感じるでしょう。
虫歯が進行すると、細菌が増殖し、悪臭を発するようになります。
また虫歯菌が歯を溶かす過程で毒素を出しますが、この毒素も口臭の原因です。
さらに増殖した細菌は、虫歯の進行を加速させるだけでなく、歯周病の併発を招き、そのことがさらに口臭の原因となります。
虫歯菌は歯の内部まで進行することがあります。
虫歯菌が中まで進行すると、歯が崩れたり、折れたりすることがあり、食べ物が食べられなくなる可能性もあります。
虫歯を放置すると、歯を失うことがあるため早めの診察が大切です。
歯茎の膿の原因は、口内で増殖した細菌です。
口内で増殖した細菌は、歯茎に入り込み、炎症を引き起こし膿がでます。
歯茎の膿により、歯茎の痛みや腫れ、歯茎や顎の骨などの周辺組織に影響が及ぶ恐れがあります。
また、歯茎の腫れにより歯周病になり、出血や膿の発生、歯茎が下がること、歯のぐらつき、最悪の場合は抜歯にもつながるでしょう。
そのため、定期的に歯科検診を受け、早期発見・早期治療に努めましょう。
虫歯が進行すると、歯の根元まで菌が侵入して副鼻腔炎や骨髄炎になることがあります。
副鼻腔炎は、鼻の周りにある副鼻腔に細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。
骨隨炎は、骨や骨の中にある骨髄に細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。
これらの病気は、長期的な治療が必要となります。
虫歯が進行すると、細菌は歯や歯茎にとどまらず、血液に乗って全身を巡ります。
そのことで、脳梗塞や心筋梗塞などの重大な健康被害を招く恐れがあります。
日頃からの適切な口腔ケアを心掛けることで、こうした健康被害を防ぐことが重要です。
虫歯の進行には個人差があります。
ほんの数か月から1年ほどで、歯の表面のエナメル質が溶け始め、歯の神経が死んでしまう「C4」と呼ばれる、虫歯の末期症状まで進行してしまう人もいます。
その一方で、数年間虫歯を放置していても、ほとんど症状が進まない場合もあるでしょう。
しかし、虫歯の穴が見えなくても歯の内部で虫歯が進行している場合もあるため、油断は禁物です。
虫歯は自然に治癒しません。
一時的に痛みがなくなっても、それは症状が改善したのではなく、むしろ悪化している可能性があります。
虫歯は初期段階では、自覚症状がないこともあります。
しかし、細菌が内部に入り、神経に達すると激しい痛みを引き起こすため注意が必要です。
「昨日の痛みが嘘みたいに、今日は何ともないな」と感じる時は、それは治ったのではなく、痛みを感じる細胞が死んでしまった可能性があります。
つまり、虫歯は確実に進行しているのです。
虫歯の進行は自分では確認することができないため、定期的に歯科医院での検診が大切です。
歯が痛くなってしまった場合は、早期の治療が必要です。
すぐに歯科医院に行くことが必須ですが、どうしても行けない場合は、応急処置を施し、できる限り早く歯科医院を受診しましょう。
放置すると症状が悪化する可能性があるため、早期の対応が大切です。
どうしても早期に歯科医院を受診できない際は、以下の応急措置を施し、対応しましょう。
痛みが生じた時に行う応急処置として、以下の3つをご紹介します。
各項目を順番にみていきましょう。
歯が痛み患部に熱を持っているときは、ハンカチやタオルでくるんだ保冷剤を患部に当てると、症状を和らげられます。
保冷剤を当てる時は、必ず直接肌にあてるのではなく、布で包み使用してください。
また、長時間冷やすと血行が悪くなる可能性もあるので、冷やす時間として、15〜20分を目安に患部を冷やしてみましょう。
市販の鎮痛剤は、歯痛にも効果があります。
歯が痛んだタイミングで飲むと、痛みを和らげられます。
しかし、進行した虫歯や炎症が酷い場合は、鎮痛剤の効果が十分に得られない可能性もあるでしょう。
痛みを一時的に抑えることはできますが、根本的な治療には至っていません。
早めに歯科医院で、適切な治療を受けることが重要です。
歯茎が痛いときは、うがい薬でうがいをしたり、歯茎を傷つけないように、柔らかい歯ブラシで丁寧に磨いたり、口腔内の綺麗さを保ちましょう。
痛みや腫れが酷くなる前に、早めの歯科医院での診察を受けることがおすすめです。
虫歯は自然治癒はしないです。
これからご紹介する3つの方法は、あくまでも進行を遅らせる方法として活用していくとよいでしょう。
一つずつ詳細をみていきましょう。
毎食後に、歯を磨くと虫歯になりにくいです。
奥歯、歯のかみ合わせの部分、歯と歯の間、歯と歯茎の境目を丁寧に磨きましょう。
また歯ブラシだけではなく、デンタルフロスや歯間ブラシも活用し、しっかり汚れを落としていきましょう。
糖が入った食べ物や飲み物をダラダラと間食していると、虫歯の進行を押さえられません。
ダラダラと間食を続けていると、口内で細菌が酸を作り出し、虫歯が進行しやすくなります。
間食を控え、食後にしっかりと歯を磨くことで、虫歯の進行を抑えられます。
間食予防のためには、キシリトールが入ったガムを噛むのがおすすめです。
キシリトールは、虫歯の原因となる酸を防ぎ、歯の再石化を促します。
15〜20分以上かみ続けることで、唾液の分泌を促し、細菌を押し流す効果もあります。
虫歯を放置すると、どのような問題が起こるでしょうか。
ここでは、虫歯が進行した場合に考えられる影響について、よくある質問をご紹介します。
ぜひ、歯科医院を受診する際の参考にしてみましょう。
10年以上放置すると、歯髄壊死と呼ばれる歯の神経が死んでいる状態になる可能性があります。
実際に痛みがなくなったと感じていても、虫歯は依然として残っています。
そのため、歯冠はボロボロになり、歯根部に虫歯の細菌が繁殖し、膿も排出されるようになるので、口臭も強くなるでしょう。
10年以上放置していても必ず治療する方法は残っています。
保険診療の入れ歯やブリッジなどの治療を受けることで、噛む力を十分に回復できます。
また、インプラントなら、天然歯と近い見た目と、かみ心地を得られるでしょう。
虫歯の症状は、歯だけでは、とどまりません。
10年20年と放置してしまうと、顎骨骨隨炎や上顎同炎など、顎や口腔内の炎症を引き起こす疾患が現れる可能性があります。
それだけではなく、細菌が血管に入り込み、敗血症や感染膜炎など、細菌感染が全身に広がるケースもあります。
10年20年放置していても、手遅れということはありませんので、心辺りがある方はぜひ病院を受診してみましょう。
「こんなひどい状態を見せたら、叱られるんじゃないか」と不安に感じるかもしれませんが、歯医者が怒ることはありません。
むしろ不安な気持ちを抱えながら、足を運んでくれた姿に感謝しているはずです。
歯医者なら誰しも患者様が、一日でも早くよくなってほしいと願っているものです。
どうしても不安な気持ちをぬぐえないようでしたら、治療前のカウンセリングで不安な気持ちを伝えてみましょう。
真剣に寄り添ってくれる歯医者こそ、安心して任せられるパートナーと言えます。
「先生に困惑されてしまうのではないか」「治療が辛そうだな」などと心配に思う方もいるかもしれませんが、歯医者は口の健康を守るのが仕事です。
どんな状態のお口でも決して驚くことはありません。
痛みが気になる時は、麻酔で痛みを和らげる方法もあります。
歯周病が気にある方は、歯石除去やブラッシング指導などの対応もできます。
健康な歯を取り戻すために勇気のある一歩を踏み出しましょう。
虫歯かもしれないと思いつつ、なかなか歯医者に行けていない方も多いのではないでしょうか。
自覚症状が表れる前に早期発見するのがベストではありますが、歯科を受診する方の多くは痛みが表れていることがほとんどです。
そのため、虫歯に痛みがあっても手遅れということはまったくありません。
痛みが出て間もない時期であれば、それほど進行しておらず、すぐに治療を済ませられるケースがほとんどです。
一方、痛みを放置しておくとどんどん進行してしまい、最悪の場合は抜歯することになってしまいます。
虫歯の治療は、とにかく早い段階で歯科を受診することが大切です。
まずはお気軽にお問い合わせください。