2024.07.20
予防・ケア
歯磨きをした際、血が出る経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
軽い出血であれば問題ない場合もありますが、頻繁に出る場合や量が多い場合には注意が必要です。
本記事では、歯磨きで血が出る原因を「痛みがある場合」と「痛みがない場合」に分けて解説します。
Contents
歯磨きをしているときに血が出ることは珍しくありません。
しかし、これが続く場合や量が多い場合、何らかの異常のサインである可能性があります。
以下では、歯磨きで血は出るが痛い場合と、痛くない場合の2パターンに分けて解説します。
歯磨き時に血が出ると同時に痛みを感じる場合、歯ぐきや歯自体に問題があることが考えられるでしょう。
虫歯や歯周病が進行すると、歯ぐきが炎症を起こして腫れたり、出血しやすくなったりします。
これに加え、歯ブラシの動きが歯ぐきを傷つけることで痛みと出血を伴うこともあります。
特に歯ブラシの硬さが合わない場合、症状を悪化させることがあるため注意が必要です。
歯磨きをすると血が出るが痛くない場合には、以下の原因が考えられます。
痛くない場合の原因をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
虫歯や歯周病は、歯磨き時の出血の主な原因の1つです。
これらの病気は、口腔内に溜まったプラークや歯石が原因で、炎症が起こりやすくなります。
特に歯周病は、初期段階では自覚症状が少ないため、出血を見逃さないことが大切です。
定期的な歯科検診を受け、早期発見を心掛けましょう。
全身疾患も出血の原因となることがあります。
糖尿病では免疫力が低下し、口腔内が炎症を起こしやすくなります。
一方、白血病では血液の凝固能力が低下するため、歯磨き時に血が出やすいです。
このような場合、歯磨きだけでなく全身の健康管理が必要です。
歯を清潔に保つことは大切ですが、力を入れすぎた歯磨きは歯ぐきを傷つけ、出血の原因になります。
適度な力で磨くことで、歯と歯ぐきを保護しつつ汚れを落とせます。
柔らかめの歯ブラシを使用し、正しいブラッシング方法を心掛けましょう。
抗凝固剤を服用している場合、血液が凝固しにくくなり、少しの刺激でも出血しやすくなります。
このような薬を服用している場合は、歯磨きの方法やブラシ選びに特に注意し、歯科医に相談することがおすすめです。
妊娠中はホルモンバランスの変化によって歯ぐきが腫れやすくなり、歯磨き時に出血することがあります。
この症状は「妊娠性歯肉炎」と呼ばれ、多くの妊婦が経験するものです。
専用のケア用品を使い、優しく丁寧に磨くことがポイントです。
睡眠不足や不規則な食事、ストレスなど生活習慣の乱れも、歯ぐきを弱らせる要因となります。
ビタミンCの不足は歯ぐきの健康に悪影響を及ぼすため、栄養バランスの取れた食事を心掛けましょう。
生活習慣を見直すことが、出血の改善に繋がることがあります。
歯磨きで血が出る場合の対処法には、以下の4つがあります。
それでは、歯磨きで血が出る場合の4つの対処法をそれぞれ詳しく解説します。
歯磨きで血が出る場合、まず歯磨きの方法を見直すことが重要です。
強く磨くと歯ぐきを傷つけ、出血の原因となります。歯ブラシは柔らかめのものを選び、軽い力で小刻みに動かしましょう。
また、歯ぐきと歯の境目を意識し、プラークを丁寧に除去することが大切です。
正しいブラッシング方法を歯科医や歯科衛生士に相談することで、改善に役立ちます。
生活習慣の乱れも歯ぐきの健康に影響を与えます。不規則な生活や栄養不足は、歯ぐきを弱らせ、出血を引き起こす原因となります。
特にビタミンCを多く含む野菜や果物を摂取し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
十分な睡眠をとり、ストレスを軽減することも歯ぐきの健康維持に欠かせません。
出血が続く場合や改善が見られない場合は、早めに歯医者を受診しましょう。
原因が虫歯や歯周病の場合、適切な治療を受けることで症状を軽減できます。
また、全身疾患が原因である可能性もあるため、歯科医が必要に応じて専門医への紹介を行うこともあります。
歯ぐきの炎症や出血が気になる場合、殺菌作用のある歯磨き粉を使うと効果的です。
抗菌成分が含まれる歯磨き粉は、口腔内の細菌を減らし、炎症を抑える助けとなります。
ただし、刺激の強い成分が含まれている場合もあるため、歯科医に相談して自分に合った製品を選ぶことが重要です。
歯磨きで血が出るリスクを軽減する方法には、以下の4つがあります。
次に、歯磨きで血が出るリスクを軽減する4つの方法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。
出血のリスクを軽減するには、適切な頻度で歯磨きを行うことが大切です。
1日2〜3回の歯磨きは、口腔内の清潔を保つ基本です。
特に食後と就寝前は、歯と歯ぐきに汚れが溜まりやすいため丁寧に磨きましょう。
頻繁に磨きすぎると逆効果になる場合もあるため、適度なケアを心がけてください。
歯磨きは歯の表面だけでなく、奥歯や歯と歯の間、歯ぐきの周辺までしっかり行うことが重要です。
歯間ブラシやデンタルフロスを活用すると、通常の歯ブラシでは届きにくい部分の汚れも効果的に取り除けます。
これらを習慣化することで、歯ぐきの健康状態を向上させられます。
歯ぐきを傷つけないためには、歯磨きを優しく行うことがポイントです。
硬めの歯ブラシや力強い磨き方は、歯ぐきの出血や傷の原因となるため避けましょう。
適切な力加減でブラッシングを行うことで、歯ぐきへの負担を軽減し、健康を保つことにつながります。
歯磨き時には、歯だけでなく舌もケアすることが大切です。
舌の表面には多くの細菌が付着しており、これが原因で口臭や炎症を引き起こす場合があります。
専用の舌ブラシや舌クリーナーを使い、優しく舌を磨くことで、口腔内の衛生状態を改善できます。
ただし、舌は繊細な部位なので、力を入れすぎないようにしましょう。
虫歯は、質・細菌・糖分・時間の4要素が重なることで発生しやすくなります。
自覚症状の少ない虫歯は、気づいたときにはすでに重症化していることも多く、歯を健康に保つには虫歯の予防が非常に重要です。
また、虫歯を予防するにはホームケアだけでは限界があります。
当院では、治療や定期検診の際に、無料でフッ素塗布による予防ケアをさせていただいております。
定期的なメンテナンスや予防治療をご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。